Inspector's eye

会計周りを中心というわけでもなく、不祥事やら行政処分やらについて、徒然に書き散らすブログです

サンタの創庫 詐欺破産の疑いで代表者逮捕のお話

2014/7/17

信濃毎日新聞[信毎web] 「サンタの創庫」社長ら2人逮捕 詐欺破産の容疑

 

・関東信越国税局が、税法上の違反の疑義あるとして長野地検に告発

長野地検長野県警は、破産法違反(詐欺破産)の疑義あるとして逮捕

税法ではなく破産法で逮捕になってますね。


 

 破産する会社にあった価値ある資産を、別の会社へ移したということですが、それが無償譲渡だったと。有償譲渡だったら、経済的価値のある何かが流入してしまいますから、詐欺破産になりませんね。

億単位のものを無償譲渡ということになると…解せません。

負債額が20億円とのことで、債権者側はたまったものではないと。

どういう形で事実認定がされることになるかは今後の動き次第ですが、適正価値での譲渡が行われていないということになれば、税務署が最後に美味しくいただくことになるのでしょう。

高松市 票の不正操作を受けての第三者調査委員会設置の条例のお話

2014/7/17

第三者調査委を設置/高松市選管・票不正操作 | 香川のニュース | 四国新聞社

 

不正からの第三者調査委員会という流れですが、今回の不正は「票の不正操作」ということで。選管の付属機関として設けるという条例のようですから、諮問機関みたいな???

 

弁護士の先生はやっぱり外せないということで。

それに学者の先生が加わるという形ですね。

あれ?元県職員というお立場の方が入っているぞ…

第三者性はどういうお話になったのでしょうか。

 

内部通報をどのように処理していくかという流れは、上場会社などのほうでは結構整備されてきましたが、地方自治体にもそういう仕組みが必要になってくるんでしょうね。

となると、あれか、弁護士の先生が営業するわけですか。

和泉市 集金で横領のお話

2014/7/16

和泉市職員が下水道受益者負担金318万円横領 ほかに不明金も「思い出せない」 - MSN産経west

 

 「集金」行為には横領リスクありますからねぇ。

だから、振込やクレジットカードにしたりするわけですけれど。

システム上は入金完了とフラグを立てつつ、そのアウトプットの集計表を改ざんして上司報告していたということでしょうか。

 

ばれそうな状況としては、

・現金預金の残高が、実際有高と帳簿残高で不一致(複式簿記でなかったらアウトかも)

・長期滞留未収入金が発生(これは入金済みでフラグ立てて終わりかなと)

 

いずれにせよ、人事異動でつじつま合わせ工作ができなくなると、破たんするともいいますか。

公務員はローテーションが不正発見のきっかけにもなるんでしょうねぇ。

ベネッセ顧客情報 派遣会社はどうなっちゃうのかな? 

2014/7/16

ベネッセ、データ取得直後に売却 更新のたび持ち出しか - 47NEWS(よんななニュース)

 

一回だけではなく、 数か月に亘っての情報持ち出しが行われているというのは、余程穴があったとみるべきなのか…?

システム関係の人間であれば、こんなことしたらバレて終わりなのは、自明のような気がしますが、どうしてやったんだろうかというのが正直な感想。

お金が欲しくてやった、というのはわかりやすい理由なんですけどねぇ、自分みたいな人間は、ほんとにそれだけ?というのを疑ってしまう。

 

それはさておき、情報を持っている主体にとって、その漏洩を防がないとまずいよね、というのは当然の意見なんでしょうけれども、ついでに気になるのは「件の派遣会社」の責任問題かなぁと。

ええ「紹介者責任」というのは、どんなお仕事にもあるわけで、紹介手数料をもらっている側からすると、誰を紹介するのかって、怖い世界でもございます。

ジャストやベネッセがどんぐらいの損害を?というお話もありますが、はてさて?

北海道大学 預け金問題の最終報告のお話

2014/7/15

北大預け金最終報告 総額5億3400万円に 06年度以前5千万円−北海道新聞[道内]

 

研究費の「預け金」問題というのは幾度となくみかけるところです。

・研究費は会計年度内(4月1日~翌年3月31日までのような)に支出したものが認められる

・余った研究費は返納する

ということになっているため、会計年度末になると、余った研究費をどうにかしたいということになるわけでして。

・頑張って使い切る(使わないで国庫に返してくれてもいいのだけれど・・・)

・換金性の高いものを買ってしまう(切手やら回数券やら・・・って、政治家のでもみかけるような)

・翌会計年度に取引予定の業者に対して、当会計年度内の請求書を切ってもらう

今回のも一番最後のケースになりますが、余った研究費に見合う請求書を業者に会計年度内で切らせて、翌年度に飛ばすわけですね。

建付けとしては、研究費は自分のお金ではなく、余剰分は国庫等に返金が必要なところ、それを隠ぺい工作によって行わなかった、ということになるので不正になるわけです。

総額5億円ともなると、結構な金額ですよねぇ。

 

基本的には外部業者に対する貸しとなるわけですが、「外部資金プール」を作っていくと、いろいろと他の不正にも派生していくわけでして。。。

そのあたりは、またの機会に。

九段監査法人 CPAAOBによる勧告の話

2014/7/11

「九段監査法人に対する検査結果に基づく勧告について」

清和監査法人の勧告の際には、「理事長が」という主語が話題になっていましたが、こちらのほうは、「不正による虚偽表示又はその兆候」という表現が特徴的なような。

よくある新規受嘱の甘さを取り上げているというよりは、「監査業務」「審査業務」における不正への向き合い方のところの記載になっているという印象。

どうしてこういうことになっているかというと、<4714>の件だろうなと思わざるを得ないわけですが…

大雪りばぁねっと。 架空人件費のお話

2014/7/10

架空給与、養育費に 山田NPO横領、元代表第2回公判 | 河北新報オンラインニュース

 

「架空」と「水増し」は線引きが難しいんですよねぇ。

本件は、架空という表現が使われていますが、明らかに労働していない、という立証をするのは結構骨が折れるところでございまして…

「勤務実態がない」ということを証明できるかが問われますが、さてさて。

水増しの場合は「この労務提供に対して、この対価はおかしい」という筋になるんですが、この場合は「じゃあいくらが適正なのか」などという話になってくるので、踏み込みたくないところ。